Vol.1 辛さが人類を幸せにする!?
スパイスのパワーに迫る!
激辛ライフを送る人々が、
幸せである科学的な理由とは?
4月26日、ハウス食品から「しあわせの激辛」シリーズが発売されます🔥激辛って、ヒィヒィ言いながら時に汗や涙、鼻水まで流れるイメージだけど、それが「幸せ」ってどういうこと🤔❓果たして辛さで人は本当に幸せになるのか。全6回にわたって、辛メーターが調査していきます🏃💨
激辛好きは、幸福を感じているのか?
まずは激辛好きの人たちにどストレートに「あなたは幸せですか」とインタビューしてみることに🎤 最初にお話を聞いたのはこちらの女性✨
埼玉県在住👩 三枝京子さん(さえぐさ・きょうこ)
「食べたあとはチャクラが開く感じ」
埼玉を中心にした激辛コミュニティ「さいたまFB激辛~ズ」を主宰し、日々激辛料理を追い求めている。なかでも好きな激辛料理はカレーで、外食のたびにカレーを食べたがるので家族からはうんざりされているとか……。
👩
私が辛いものに目覚めたのは20代の頃です。とあるお店のタイカレーに出会って、衝撃を受けました。それからは自分でスパイスを買ってカレーを作ったり、プリッキーヌ(タイの唐辛子)を栽培したり……とにかく、今日にいたるまでひたすら辛いものを食べまくっています。娘を出産するときも、お産が始まる寸前までカレーを作っていたくらいです。
……出産間近まで辛いものを求めるなんて😂
👩
出かけるときは粉末状の唐辛子を必ずバッグの中に忍ばせておいて、いろんな料理にかけています。辛いものは毎日食べているので『どんなときに食べたくなるか』と聞かれても困るんですが、食べたあとはチャクラが開く感じがするんですよね。その爽快感を求めているのかもしれません。
三枝さんはかつてエアロビ講師をしていたと聞きました。体を動かしたときの爽快感と辛いものを食べた後の爽快感、通ずるものはあるのでしょうか💭
👩
あります!めちゃくちゃ汗をかいて息があがっていても、呼吸がととのっていくとだんだん気持ちよくなるんです。辛いけどどんどん食べたくなるのもそれに似ている気がします。
ちなみに、今、幸せですか?
👩
え? まあ「ストレスがなさそう」とか「悩み事とは無縁だろうね」とかはよく言われます。もしかしたら辛いものを食べて発散できているからかもしれませんね(笑)。
三枝さんの結論 ✍ 激辛は爽快感を与えてくれる✨
大阪府在住👨 児嶋翔太さん(こじま・しょうた)
「激辛食べると『生きてるぞ~!』と実感する」
汗をかきやすい体質なのにどうしても激辛料理を食べることはやめられない。ハラペーニョの刺激が特に好き。ビールと一緒に辛いものを食べるため、最近はお腹が出てきたのが悩み。
こんなに汗だくになっちゃうのに、辛いもの好きなんですか?
👨
そうですね……。メニューの中に「激辛」があると必ず頼んでしまいます。お腹も壊しやすいのに、食べずにはいられないんです。
どんなときに辛いものを食べたくなるんですか?
👨
一番は、仕事でつかれているときですかね。汗をダラダラかきながら食べると、体の底からパワーがみなぎってくる感じがするんです。「食べてやったぞ!!」という達成感が気持ちいいのかもしれません。最近は自宅にハラペーニョソースを常備していて、ピザにたっぷりかけて食べるのが気に入っています。
日々ストレスがたまってるんですね……。じゃあ「幸せ」とは言えませんね💦
👨
いや、激辛料理を食べると頭がすっきり冴えわたる感じがして「生きてるぞ~!」と実感するんですよね。そんな食べ物に出会えている時点で「幸せ」なんだと思います。
児嶋さんの結論 ✍ 激辛はパワーの源💪
東京都在住👨 伊豫隅 春乃さん(いよずみ・はるの)
「二日酔いでも辛いカレーを食べればハッピー!」
小学生の頃から辛いカレーを食べて育ったため、気づけば激辛好きに。「いよちゃんカレー はるノよ」という屋号で、様々なお店で間借りカレー店を営んでいる。お酒も大好きな現役女子大生。
伊豫隅さんは、カレー好きがこうじて大学でカレーサークルの幹事長を務めたり、間借りカレー店を開いたりしているんですよね。
👱♀️
辛いものは小学生の頃から好きです。そのなかでもカレーは別格ですね。私、大学生になってから毎日カレーを食べるようになって、そしたら冷え性が改善されたんですよ。昔はしもやけがひどくて冬になると肌がボロボロだったのに、今はまったく!しかも、肝機能も悪くてかつてはγ-GTPが3桁だったんですけど、カレーを日常食にしてからは基準値に戻ったんです。お医者さんから言われたわけではないですが、私は絶対にスパイスのパワーだと思っています。
そういえば、酒飲みの味方といわれる「ウコン」はカレーによく使われますもんね。まさにスパイスたっぷりのカレーは「食べる漢方薬」みたいな感じでしょうか。
👱♀️
そうですね。二日酔いでどんなに具合が悪くても、カレーを食べたらハッピーになっちゃうからスパイスって偉大だなと思います。私は「寒いときはこれ」「熱いときはこれ」という感じで、そのときの自分の状況に応じてスパイスを選ぶんですけど、そのおかげで毎日楽しいですよ。
スパイスをこれほどまでに有効活用しているとは!カレーは毎日食べるとのことでしたが、そのなかでも激辛を体が欲しているときはありますか?
👱♀️
ストレスが極限までたまったときですかね。辛いものって刺激がすごいけど、食べ終わった後は不思議と「解放感」がある。それを味わうと「よっしゃあ、頑張った!」って気持ちになってストレスから解放される気がします。
伊豫隅さんの結論 ✍ スパイスのおかげで毎日ハッピー🥳
ふむ……🤔辛いもの好きの人たちにとっては「激辛=しあわせ」だということはわかりました。でもこれって科学的に解明できるのでしょうか❓こうなったら、専門家に解説してもらって根拠を探るしかない✊
なぜ人は「激辛」を、
求めてしまうのか...?
畿央大学(奈良県)- 健康科学部教授👨🏫 山本隆先生にお話を伺いました!
率直に伺います。激辛好きの人は幸せだと思いますか。
👨🏫
科学的に考えたら、そうとも言えます。人の脳は「β-エンドルフィン」によって「幸せ」という快楽を感じるんです。これはがんの末期症状の患者に対して痛み止めに使われる「モルヒネ」と同じような働きをするもので、実は唐辛子の辛み成分「カプサイシン」による刺激でも引き起こされるんですよ。脳が「なんか辛くて痛いものがやってきた!」と察知し、これを和らげようとするんですね。
ランナーズハイのような感じですね。「つらい…しんどい……💦」という感情が限界まで突破すると快感に変わるのも、β-エンドルフィンが作用しているのでしょうか。
👨🏫
そういった説もあります。β-エンドルフィンが出ると気分を高揚させる「ドーパミン」という成分も放出されるんです。これによって「食べたい」という欲求がさらに高まり、また辛いものを口にしてしまう。激辛料理に「やみつき」になってしまう人は、食べる→しあわせ(β-エンドルフィン)→もっと食べたい(ドーパミン)のサイクルが脳内でまわっているということなんです。ですから、常に幸せな状態にあると言えるかもしれません。
ということは、激辛料理が苦手な人はカプサイシンを摂取してもβ-エンドルフィンが出ないんでしょうか。
👨🏫
β-エンドルフィンを出すには「美味しい」と感じることが必須条件です。辛さが苦手な人にとってカプサイシンの刺激が「美味しい」ものではないとすると、出ていないのかもしれませんね。
快感物質を出すには修行が必要?
激辛料理の中にも「辛いだけで美味しさは感じなくて残念😫」というものがあります。どんなに辛いものが好きでも脳内ではただ辛さしか感じていないからβ-エンドルフィンが出ていない状態ってことですか。
👨🏫
ありえますね。人間は「甘味、塩味、酸味、苦味、うま味」の5つの味覚が舌の表面にある味蕾を刺激することで美味しさを感じます。一方、辛さは味覚ではありません。舌のさらに奥にある粘膜が痛さや温度を感じ取って「辛い」と認知するのです。つまり、味覚と辛さを同時に口にすると、本来は味覚を先に感じるということ。だから「美味しい」が先にこないとβ-エンドルフィンは出ないのです。
激辛料理が苦手な人が、辛いものによってβ-エンドルフィンを出すのは難しいんでしょうか……😨
👨🏫
辛さに対する感覚は個人差が大きいと言われているんです。その理由は科学的に解明されていないんですが、私は「食べ慣れているかどうか」だと考えています。
徐々に辛さに慣れていけば、辛いものが苦手でも激辛料理を食べてβ-エンドルフィンを出せるようになるということでしょうか😲
👨🏫
美味しいと感じる辛さから少しずつレベルをあげていけば、可能でしょう。なんだか修行のようですが……。
先生は、辛いものは好きですか?
👨🏫
適度に辛ければ好きですよ。辛さはあくまでも「美味しく食べるための調味料」ですからね。
山本教授からの教え ✍ 美味しい激辛による「β-エンドルフィン」で「幸せ」と感じる!?
激辛料理を食べている人たちの脳内では、常にβ-エンドルフィンが出ているなんて……!そういえば伊豫隅さんがスパイスのすごさを力説していたなあ。もしかしたら「激辛=しあわせ」のカギはスパイスにあるのかも?